お話

前回、紹介した三匹の子ぶたのオオカミからみたお話。

息子が、桃太郎にもそんな話があるで。と教えてくれました。

                                                                      • -


昔ひとつの美しい島にいろんな鬼たちが平和にくらしていました。

赤い鬼も青い鬼も角が一本の鬼も角が二本の鬼もこわい顔をした鬼も

泣き虫の鬼もみんな仲良しでした。



ある時、一人の人間の子供がサルとキジとイヌをひきつれて
この島にやってきました。


鬼たちは、めったにないお客さんを大歓迎するために
その子どものまわりに集まってきました。


するとその子どもは何を思ったのか突然「鬼退治だー」と
長い刃物を振り回しはじめたのです。


鬼たちは、あんまり感心できない遊びだなと思いましたが、
その子がけがをしないうちに早く刃物をしまってもらおうと
みんなで「まいりましたー」と降参したふりをしてあげました。


おみやげをいっぱいもらってうれしそうに帰るその子の姿を
見送りながら、鬼たちは「今度きたらもっと楽しい遊びをしような」
とみんなで手をふりました。

                                                                      • -

ふーん。なるほど。これも面白い。