八日目の蝉

八日目の蝉

切ないです。女心が切ないです。

不倫相手の子供を身ごもってしまうが、中絶。おまけに、子供を産めない身体になったと思い込んでしまいます。同じ頃、奥さんとの間にできた子供を一目見れば、きっぱりあきらめがつくんじゃないかと思い、家に忍び込みます。
赤ん坊を見たら、帰るつもりだったのに、自分を見て微笑む赤ちゃんをつい連れてきてしまいます。そこから、逃亡の日々が始まります。

自分と居ても、住民票だって、健康保険証だってない。病院に行くことも学校に行くことも出来ない。現実問題を突きつけられ、一時は返しに行こうとも思いますが、結局離れがたい思いに負け、逃亡生活を繰り返します。

7年土の中にいて、土の上に出てから7日で死んじゃうセミ
周りのみんなが7日で死んじゃったら、8日目まで生きているセミはつらいんじゃないか?
そんな問いかけが出てきます。
後半、その問いかけに、みんなが見れなかったものを見れたんだから、8日目まで生きたことはやはり幸せだ。そんな風に語ります。

うーん。男って。(--;)いやいや、これはあくまで小説です。

本当、小説として面白いです。(*^_^*)